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口頭

荷電粒子誘起発光を利用した新しいイオンマイクロビームイメージング技術の開発

加田 渉; 横山 彰人; 江夏 昌志; 佐藤 隆博; 神谷 富裕

no journal, , 

イオンビーム誘起発光分析(Ion Beam-Induced Luminescence, IBIL)を利用した、新しいイオンマイクロビームによるイメージング技術を開発する。イオンマイクロビーム照射時に、試料内では、原子・分子の最外殻電子から励起作用に起因する光子の放出が見られる。この光子を利用し、マイクロPIXEでは結像できない、試料構造・化学結合状態のイメージング技術の実現を目指す。3MeV H$$^{+}$$をプローブとした照射実験により、10$$mu$$m程度までの構造を有する大気中微粒子,生体細胞等を分析した。これらの分析対象から発生するIBILのイメージング・分析が可能であることが確認することができた。さらにIBIL光子の波長を分離して分布像を取得することで、多様な試料内の化学形態の可視化が可能となる。

口頭

酸素分子の並進運動エネルギーの増加に伴うGe(001)-2$$times$$1室温酸化の促進

吉越 章隆; 寺岡 有殿

no journal, , 

Ge(001)-2$$times$$1の室温酸化において、E$$_{n}$$による酸素吸着状態の変化を放射光XPSにより観察した。1.1$$times$$10$$^{18}$$ molecules cm$$^{-2}$$s$$^{-1}$$のdose量における、E$$_{n}$$=0.03eV及びE$$_{n}$$=2.23eVのO 1sとGe 3d XPSのスペクトルを測定した結果、E$$_{n}$$=2.23eVではE$$_{n}$$=0.03eVに比べO 1sスペクトルの強度が増大し、Ge 3dの酸化状態を反映したケミカルシフト成分も増加していることがわかった。Ge(001)-2$$times$$1表面の酸化において、E$$_{n}$$の付与によって吸着酸素量が増加することがわかった。

口頭

時間分解テラヘルツ分光によるシリコン内部のキャリアダイナミクス測定

坪内 雅明; 横山 淳; 永井 正也*; 大島 康裕*

no journal, , 

シリコン表面への近赤外光励起により生成されるキャリアは、THz領域の光に強く影響を与えるためTHz光透過の阻害要因となる一方、THz光の光スイッチ等の疑似光学素子としての利用が提案されている。キャリアによる精密なTHz光の光学制御を行うためには、キャリアのシリコン内空間分布とダイナミクスを精査する必要がある。そこで本研究では、光学励起・THz検出時間分解測定法を用いて、シリコン内部のキャリアダイナミクスを直接測定する手法を開発した。

口頭

高速重イオン照射によるSiO$$_{2}$$中のAuナノ粒子の形状変化

笹瀬 雅人*; 岡安 悟; 石川 法人; 山本 博之

no journal, , 

金属ナノ粒子が絶縁体中に分散した材料は、可視光領域において大きな非線形感受率と、ピコ秒レベルの応答性を有していることから、大容量高速伝送化に対応した次世代スイッチング素子材料として期待される。この特性向上には、ナノ粒子の相安定性保持とともにナノ構造制御による動作波長の調整が不可欠である。イオンビームは照射エネルギー・照射量などのパラメーターを制御し、局所的に高エネルギーを付与することが可能であるため、物質中のナノ構造制御に有効な手法の一つである。本研究では、SiO$$_{2}$$母相中にAuナノ粒子が分散した試料に対して、高エネルギー重イオン照射によりナノ構造制御を試みた。透過型電子顕微鏡による観察から、イオン照射前のAuナノ粒子はほぼ球形(直径30nm)で母相内に分散する。この試料に対し200MeV, Au$$^{+}$$を照射した結果、その形状は大きく変化し、イオンの入射方向に伸びたロッド状となることが明らかとなった。なお本件は、2011年3月の応用物理学会が中止となったことからデータを補充のうえ改めて発表を行うものである。

口頭

真空中熱処理によるダイヤモンド(111)表面の化学結合状態変化の温度依存

小川 修一*; 山田 貴壽*; 石塚 眞治*; 吉越 章隆; 加賀 利瑛*; 穂積 英彬*; 長谷川 雅考*; 寺岡 有殿; 高桑 雄二*

no journal, , 

本研究では、水素終端ダイヤモンド(111)表面を初期表面とし、真空加熱処理によるsp$$^{2}$$/sp$$^{3}$$成分や表面電子状態の変化を、放射光を用いた光電子分光法でその場観察した。実験はSPring-8のBL23SUに設置されている表面反応解析装置を用いて行った。水素終端ダイヤモンド(111)表面を真空中で加熱し、C1s光電子スペクトルとそのエネルギー損失スペクトルの温度依存を測定した。水素終端ダイヤモンド(111)表面のアニールでは、800$$^{circ}$$Cで表面に非晶質のsp$$^{2}$$結合炭素が形成され、900$$^{circ}$$Cで非晶質sp$$^{2}$$結合炭素がグラファイト化することがわかった。

口頭

Si(100)基板上3C-SiC(100)エピタキシャル薄膜のグラフェン形成過程のLEED及びSR-XPS観察

猪俣 州哉*; 半田 浩之*; 阿部 峻佑*; 高橋 良太*; 今泉 京*; 吹留 博一*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 小嗣 真人*; 大河内 拓雄*; et al.

no journal, , 

低エネルギー電子回折(LEED)と放射光X線光電子分光(SR-XPS)を用いて3C-SiC(100)/Si表面へのグラフェン形成過程を評価した。LEEDパターンから一定角(15度)を持って回転しながら積層するrotational stackingが起こっていることがわかった。また、C1s光電子スペクトルの角度分解測定の結果から、Si終端3C-SiC(111)面やSi終端6H-SiC(0001)面上にグラフェンを形成したときに見られた界面層が存在しないことが明らかとなった。以上の結果から、3C-SiC(100)/Si(100)基板上のグラフェン形成過程においては、グラフェン層間相互作用が少なく、各層が単層グラフェンとしての性質を保持すると期待される。

口頭

鉄シリサイド薄膜作製における種々のイオンビームによる基板洗浄効果

山口 憲司; 濱本 悟*; 北條 喜一

no journal, , 

Si基板上に高品位の薄膜を作製するには基板の前処理が重要である。これまで、Ne$$^+$$イオンによるスパッタ洗浄が、Si基板上に高配向性の鉄シリサイド($$beta$$-FeSi$$_2$$)薄膜を得るために有効な手法であることを指摘してきたが、今回Ar$$^+$$イオンなど異なる種類の希ガスイオンを用いたスパッタ洗浄を試み、Ne$$^+$$の場合との違いを検討した。実験では、3.0keVのAr$$^+$$イオンをSi(111)基板に照射した後1073Kで加熱アニールを行った。アニール後の基板表面をRHEED(反射高速電子線回折)で観察したところ、今回初めてNe$$^+$$以外のイオン種でもこれまでと同様に清浄な基板表面が得られることがわかった。照射条件としては、従来のNe$$^+$$イオンによるスパッタ洗浄と同じ入射エネルギー、イオンフルエンスとしたため、イオンによる照射効果の違いを考慮した場合、さらに低エネルギー・低フルエンスでも十分な洗浄効果が期待できる。一方で、$$beta$$-FeSi$$_2$$薄膜を従来と同じ成膜条件で作製した結果もRHEEDで観察したが、Ne$$^+$$とAr$$^+$$とで成膜における明瞭な違いはこれまでのところ認められない。

口頭

KCl:Eu$$^{2+}$$輝尽性蛍光体とポリエチレン混合物の高速中性子照射特性

坂佐井 馨; 藤 健太郎; 中村 龍也; 高倉 耕祐; 今野 力; 岩元 洋介

no journal, , 

輝尽性蛍光体を利用した高速中性子測定方法として輝尽性蛍光体中にポリエチレンを分散させる方法について検討を行い、実験を行った。実験では輝尽性蛍光体KCl:Eu$$^{2+}$$とポリエチレンの重量比を変えたサンプルを作成し、原子力機構FNSで高速中性子を照射し、その後レーザーを照射して輝尽性蛍光出力を測定した。実験結果は、モンテカルロ計算による理論計算と一致し、最大の輝尽性蛍光出力が得られるのは、KCl:Eu$$^{2+}$$とポリエチレンの重量比が4:1であることがわかった。

口頭

低エネルギー電子線によるInGaP太陽電池の劣化特性の検討

今泉 充*; 森岡 千晴*; 住田 泰史*; 大島 武; 奥田 修一*

no journal, , 

宇宙用三接合太陽電池のトップセルであるInGaP太陽電池の放射線劣化メカニズムを解明するため、電子線のエネルギーとInGaPセルの特性劣化の関係を調べた。具体的には、InGaP結晶中のP原子を弾き出すための電子線のしきいエネルギーは約100keV、In及びGa原子の場合は約300keVであるため、150$$sim$$500keVのエネルギー範囲での電子線照射を行うことで、はじき出される原子を制御した。その結果、P, In及びGaすべての原子がはじき出される400keV電子線を照射した場合は、短絡電流(Isc)に劣化が見られるのに対して、Pのみがはじき出される150keV電子線を照射した場合ではIscの劣化が極めて小さいことが判明した。一方、開放電圧(Voc)はいずれのエネルギーでも劣化が確認された。Iscの劣化は光吸収層の少数キャリア拡散長の低下を反映するため、今回得られた結果から、P欠陥発生に起因する結晶欠陥は、少数キャリアの拡散長を低下させるようなキャリア再結合中心としては働かないと結論できる。

口頭

原子状酸素照射時におけるSi添加高水素DLC膜からの揮発性反応生成物脱離

田川 雅人*; 横田 久美子*; 岸田 和博*; 古山 雄一*; 戸出 真由美; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; Minton, T. K.*

no journal, , 

本研究ではDLC膜中にSiをドープすることにより、DLC薄膜が原子状酸素曝露を受けた際にSi酸化保護皮膜を形成する可能性について、放射光光電子分光法、及び、ラザフォード後方散乱法による表面分析と反応生成物直接観察を行うことで検証を行った。原子状酸素照射前後における放射光光電子スペクトルから、室温での照射にもかかわらず、酸化膜の形成が確認され、反応生成物の脱離も抑えられることがわかった。

口頭

超音速分子線を用いたSi高指数面初期酸化過程の解析

大野 真也*; 井上 慧*; 百瀬 辰哉*; 兼村 瑠威*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 尾形 祥一*; 安田 哲二*; 田中 正俊*

no journal, , 

Siナノワイヤトランジスタ等の3次元構造を持つMOSFET構造においてはさまざまな面方位のSiO$$_{2}$$/Si界面が存在する。このためSi高指数面におけるSiO$$_{2}$$/Si界面構造のより詳細な理解が求められている。本研究では、SPring-8 BL23SUの表面化学実験ステーション(SUREAC2000)において0.8-2.26eVの並進運動エネルギーを持つ酸素の超音速分子線を用いて実験を行った。Si(001)とSi(113)はほぼ同様の並進運動エネルギー依存性を示すことがわかった。Si(113)表面の2層目のバックボンドへの酸化に対応するしきい値が1.51-2.26eVであることを示す結果を得た。

口頭

High time-resolution three-dimensional reciprocal-space mapping during MBE growth of InGaAs

Hu, W.; 高橋 正光; 神津 美和*; 鈴木 秀俊*; 佐々木 拓生*

no journal, , 

In situ X-ray diffraction during growth is promising for understanding the details of the strain relaxation process without inducing the thermal strain during quenching. In this work, the authors developed a high time-resolution three-dimensional RSM data-acquisition technique. After removal of the oxide layer of the GaAs(001) substrate and the growth of a 100-nm-thick buffer layer, In$$_{0.15}$$Ga$$_{0.85}$$As was deposited at a rate of 0.2 ML/s at a growth temperature of 470$$^{circ}$$C. X-ray wavelength used was 0.8270${AA}$. Diffracted X-rays were measured with a two-dimensional (2D) charge coupled device (CCD) camera. While the sample was continuously rotated in the vicinity of 022 Bragg point, the CCD detector took 60 frames for each scan with different exposure time from 0.08s to 0.3s. The results indicate that the new fast technique provides an accuracy of 0.007 degree in peak position and 0.0184 degree in peak width.

口頭

MBE成長GaN成長条件が空孔型欠陥形成に与える影響

薮内 敦; 前川 雅樹; 河裾 厚男; 長谷川 繁彦*; Zhou, Y.-K.*; 朝日 一*

no journal, , 

希薄磁性半導体のMBE成長においては、二次相の析出を抑制しつつ高濃度に磁性元素を固溶させるために低温成長が試みられているが、原子空孔型欠陥の制御が課題である。そこで本研究ではMBE成長GaNの成長条件がGaN薄膜中の空孔型欠陥形成に与える影響について、陽電子消滅法を用いて調べた。Sapphire基板上に、MBE法を用いて約30nmのGaNバッファ層を700$$^{circ}$$Cで成長し、その上にGaCrN層200nmを成長後、GaNキャップ層を約20nm成長させた。GaCrN層を室温、300$$^{circ}$$C, 540$$^{circ}$$Cで成長させた試料を作製した。これらの試料に対し陽電子消滅$$gamma$$線ピーク強度測定を行った。その結果、GaCrN層の成長温度が低い試料ほど消滅$$gamma$$線ピーク強度(Sパラメータ:原子空孔の存在により増加)は高い値を示した。これは成長温度を低減させるほど、GaCrN層中に導入される空孔型欠陥の濃度もしくはサイズが増大するということを示す結果である。

口頭

共鳴核反応法による格子不整合Sr/H-Si(111)における水素単原子層界面の測定

山崎 竜也; 山本 春也; 朝岡 秀人; 田口 富嗣; 社本 真一

no journal, , 

新機能物質を活用した高集積化デバイス構造の作製には、格子不整合を克服できる新たなヘテロエピタキシー法の開発が重要である。Si基板上にSrTiO$$_{3}$$を形成させる際、テンプレートとなるSr層が、水素終端Si基板(Si-H)を用いることで、12%の格子不整合を克服しヘテロエピ成長することを既に報告した。本研究では、格子不整合を克服させた、Si基板表面の水素がかかわる、具体的な界面構造を検討した。多重内部反射赤外分光法によるSi-Hのその場観察からは、Srの成長に伴いSi-H結合が変化しHの脱離も考えられたが、Srエピ終了後の埋もれた界面を中性子反射率法で測定した結果、HとDの散乱長の違いを利用したNRプロファイルには明確な差異が認められ、界面に水素が存在すると判断できる。今回、共鳴核反応(RNRA)法を用いて、詳細な界面構造、特に水素の深さ位置の確認を試みた。RNRAプロファイルよりSr/Si界面に水素が存在することを確認し、またBi, Srの阻止能を用いて算出される水素の深さ位置は、実測値のピーク位置と一致していることから、水素単原子層がこのヘテロエピ界面の構成要素であることが明らかになった。

口頭

放射光X線回折によるGaAsナノワイヤ成長のその場観察

神津 美和*; Hu, W.; 高橋 正光

no journal, , 

半導体ナノワイヤは、さまざまなナノデバイス・ナノシステムの基本構成要素として注目されている構造である。ナノワイヤの作製方法の一つに、金属液滴を触媒として用いる気相-液相-固相(VLS)成長機構の利用が知られている。VLS成長したGaAsナノワイヤは、本来の閃亜鉛鉱型構造だけではなくウルツ鉱型構造をとることが報告されている。本研究では成長過程での結晶構造の変化を明らかにする目的で、Au触媒を用いたGaAs(111)B上のGaAsナノワイヤ成長を放射光X線回折計によりその場測定した。実験はSPring-8のビームラインBL11XUに設置されている分子線エピタキシー(MBE)装置とX線回折計を一体化した装置を使用した。GaAsの成長に伴い、結晶構造が閃亜鉛鉱型構造からウルツ鉱構造変化していく様子が観察された。

口頭

強磁性金属上の単層・二層グラフェンの電子・スピン状態

松本 吉弘; 圓谷 志郎; 大伴 真名歩; Avramov, P.; 楢本 洋*; 雨宮 健太*; 境 誠司

no journal, , 

グラフェンへの効率的なスピン注入を実現するために重要となる強磁性金属との界面近傍の電子・スピン状態を明らかにすることを目的とし、超高真空中での化学気相成長によりNi上に作製した単層・二層グラフェン試料について、X線吸収分光とX線磁気円二色性分光を用いた解析を行った。単層・二層グラフェンともに、285eV付近に鋭い$$pi$$$$^{*}$$軌道由来のピークが、293eV近傍に$$sigma$$$$^{*}$$軌道由来のブロードな構造が観測された。二層グラフェンの場合、$$pi$$$$^{*}$$近傍で炭素原子のスピン偏極状態(軌道磁気モーメント成分)の大きさを反映するXMCD信号が検出されたが、単層グラフェンの場合にはXMCD信号はほとんど観測されなかった。ラマン分光測定から、単層グラフェンではNiとの間に強い相互作用($$pi$$-d混成軌道形成)が生じていることがわかっており、同相互作用により軌道磁気モーメント成分が減衰したものと考えられる。この結果は、Dedkovらが先に行った、単層グラフェン/Ni(111)試料についてのXMCD測定結果とは異なっており、下地のNiとの相互作用の違いに起因するものと推察される。

口頭

Bi終端化Si(331)面をテンプレートとした有機膜の配向制御と電子状態

大伴 真名歩; 土田 裕也*; 境 誠司; 長谷川 哲也*; 島田 敏宏*

no journal, , 

本研究ではビスマス終端化Si(331)表面の異方的な表面構造に着目し、これを結晶成長のテンプレートとすることで、高移動度有機半導体であるdinaphtho[2,3-b:2',3'-f]thieno [3,2-b]thiophene (DNTT)薄膜の面内配向制御に成功した。DNTTは優れた電荷輸送特性の反面、表面エネルギーが高いため凝集しやすく、光電子分光法などによる電子状態を行ううえで障害となっていた。今回用いたSi(331)表面はビスマス吸着後(5$$times$$1)に再構成し、高い表面エネルギーを持つために有機分子が濡れよく薄膜成長することがわかった。本研究ではさらに紫外光電子分光法による最高占有分子軌道(HOMO)の電子状態評価も行い、DNTTが高い移動度を示す理由を考察した。

口頭

単一イオンによって誘起される発光の検出

小野田 忍; 牧野 高紘; 大島 武; 磯谷 順一*

no journal, , 

高エネルギーの重イオン1個が半導体に入射することで発生するシングルイベント効果(Single Event Effect: SEE)を評価するための装置であるIPEM(Ion Photon Emission Microscopy)を開発するにあたり、イオンが入射する位置を高分解能で検出する必要がある。イメージインテンシファイアと高感度CCDカメラを用いて、単一イオンがさまざまな発光体に誘起する微弱光を観測することで発光特性を評価した。Ar-150MeV及びN-56MeVをさまざまな発光体(ZnS(Ag), YAG:Ce, Diamond)に入射した時のイオン誘起発光を測定した。ZnS(Ag)にイオンが入射した場合、スポット径がおよそ40$$mu$$m程度であった。一方、YAG:CeやDiamondにイオンが入射した場合、スポット径はおよそ8$$mu$$mであった。位置分解能がスポット径に依存することから、より高位置分解能の測定のためには、YAG:CeやDiamondが適していると結論できる。

口頭

磁性金属表面上のグラフェン層数の精密制御

松本 吉弘; 大伴 真名歩; Avramov, P.; 楢本 洋*; 境 誠司; 圓谷 志郎

no journal, , 

近年、グラフェンなどのナノカーボンを用いたスピントロニクスが注目されている。これらの材料ではスピン-軌道相互作用が小さいことからスピン拡散長が増大し、その結果高いスピン輸送特性の実現が期待されている。本発表では、グラフェンの成長条件の最適化を行い、グラフェン層数の精密制御法を確立した。サファイア基板上にNi(111)薄膜をエピタキシャル成長した。同試料を600$$^{circ}$$Cに保持した状態で前駆体となるベンゼンガスを曝露しグラフェンを成長した。グラフェンの層数・結晶構造は原子間力顕微鏡及びラマン分光によりそれぞれ評価した。単層・2層の精密制御を行うことにより、グラフェンへのドーピング状態が均一になることを明らかにした。

口頭

フェムト秒レーザー照射によるSiC改質部の局所電気伝導度の照射偏光依存性,2

伊藤 拓人*; 出来 真斗; 富田 卓朗*; 松尾 繁樹*; 橋本 修一*; 北田 貴弘*; 井須 俊郎*; 小野田 忍; 大島 武

no journal, , 

偏光方向を走査方向に対して平行及び垂直になるように調整したフェムト秒レーザーを炭化ケイ素(SiC: Silicon carbide)に照射した。平行の時、照射によって改質された部分の抵抗値は、レーザーの照射フルエンスの増加とともに減少した。それに対して垂直の時、改質された部分の抵抗値は、レーザーの照射フルエンスが増加しても大きな変化がなかった。照射フルエンスが5J/cm$$^2$$以下の条件では、走査方向と無関係にファインリップルと呼ばれる構造が形成された。照射フルエンスが5J/cm$$^2$$以上の条件では、平行の時、クレーター構造が形成され、垂直の時、ファインリップルのみが形成された。改質された部分のラマンスペクトルを測定した結果、照射フルエンスが8J/cm$$^2$$程度において、平行の時にはアモルファスシリコン及びアモルファスカーボンに由来するスペクトルが検出された。一方、垂直の時、それらのスペクトルは検出されなかった。以上のことから、平行の時に観測される抵抗値の大幅な減少は、クレーター状の改質部に生じたアモルファスシリコン及びアモルファスカーボンに由来することがわかった。

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